【豆知識】「2つのニクソン・ショック」知ってる?二つの出来事を紐解く

f:id:jdtabiblog:20211103203527p:plain

 

ニクソン・ショック、皆さんは1回でもこの単語を耳にしたことがありますか。

 

編入を志望する皆さんにとっても重要な歴史的出来事で、過去に神戸大学法学部の一般教養でも出題されました。

 

今回は、2つのニクソン・ショックについて簡単に説明します。

 

1つめのニクソン・ショック

1つ目は大学入試でも出てくる「米ドル紙幣と金との兌換一時停止」。

実は意味分からないけど単語だけ暗記しただけだったんだよね…

という本質を理解していない受験生も多かったはず。

 

今は変動相場制であり、ドルと日本円のレートは日々変化します。

しかし昔は1ドル=360円と決まっていた時代がありました。これを固定相場制と言います。

ドルと金(ゴールド)は好きな時に交換可能だったので、ドルの価値は揺るがないとされており、

しかしベトナム戦争が長期化する中でアメリカ経済がひっ迫すると、ニクソン大統領が

いつでもドルと金を交換できるようにするのやめた

と宣言しました。これが1つめにニクソン・ショックです。

これにより、経済がガラッと変わり、今の変動相場制に変わったんですね。

 

重要ワード:金本位制、管理通貨制、固定相場制、変動相場制

 

2つめのニクソン・ショック

実は1つ目のニクソン・ショックの前に、もう1つのニクソン・ショックがあります。

それが1971年のニクソン訪中。

この時代、冷戦の真っただ中でありアメリカと中国は対立していました。

しかしニクソンが外交を見直す中で、1番の敵はソ連。そしてソ連と対立している中国と手を組めば最強なんじゃないか!?と考え、中国を訪問しました。

敵の敵は味方ってやつですね。

これをきっかけにアメリカと中国は米中共同宣言をするなど国交を正常化。後を追うように日本も中国との国交を正常化します。

その後、中国が国際連合に加入するなど中国も外交の場に復帰するキッカケになりました。

ちなみに逆に台湾は外交から追放されました。大陸中国と敵対しているわけですからね。

それまではアメリカと日本とも正式な国交があったのに断絶されます。

昔は中国=台湾を指していたのが、これをキッカケに中国=大陸の中国(中華人民共和国)に変わってしまいました。

 

重要ワード:訪中、冷戦、米中共同宣言

 

まとめ

以上が2つのニクソン・ショックの概要でした。

詳しく知りたい方は以下の本を読んでみてください。